ホサナの子どもたちには日頃から、3つの栄養素をげんき号きしゃに例えて伝えています。
げんき号 3つの力
①ちから(主食)→ごはんやパン、麺など。からだを動かす”ちから”となる食べ物。
②からだ(主菜)→肉や魚、卵、牛乳など。血や筋肉をつくり丈夫な”からだ”をつくる食べ物。
③ちょうし(副菜)→野菜や果物、海藻など。身体やお腹の”ちょうし”を整える食べ物。
この3つの力が揃うと、げんき号きしゃが発車できます。
今回は、その3つの食べ物を どれくらい 食べたら良いかのお話です。
給食を配っているときによく聞こえてくる、
「おやさい、減らしてくださーい!」の声。
野菜だけではありません。ごはんや肉の時もあります。
おやつの時にも、
「牛乳減らして!」
「少ないのどれ?」
など。
苦手なものを最初から減らしていると、どうなるのでしょう・・・?
幼児ひとり分の量がこれくらい(実物を分かりやすく写真にした図)
※ごはん、汁、肉、野菜のおかず、くだもの
↓
ごはんも汁も野菜のおかずも減らしてしまうとこんなに少なくなってしまいました!
おやつの牛乳は…
↓
でも、みんなの体の大きさに必要な“ちょうどいい量”があるのです。真ん中の3~4(3~5)歳が、だいたいの幼児の体の大きさです。
体の大きさ、年齢によって、必要なごはんの量も違います。
赤ちゃんなら、お椀から見えないくらいの量。
大人なら、幼児の2倍くらいの量。
こうして考えると、この減らした量は…
「赤ちゃんの量だ~!」と子どもたち。
みんなに必要なのは給食の 一人分の量 です。
今日の給食では、幼児全員に“一人分の量(=適正量)”を配り、
「これがみんなの体にとって必要な、ちょうどいい量なんだよ」
と伝えました。
いつもより野菜が大盛りで、全部食べられるか心配でしたが…
さすが年長さん!お皿がピカピカです。
「もう少し食べたいな」
大人「おかわりはおまけだよ」
おやつの牛乳も、
「苦手だけど全部飲めた~!」
苦手でも全部飲んだり、子どもたちの頑張る様子が見えました。
「野菜は少しだけ、お肉はたくさん!」や、「ごはんだけ沢山食べてお腹いっぱい!」など、
これではバランスの良い食事とは言えません。
ちから、からだ、ちょうしを3つそろえるだけではなく、
3つを ちょうどいい量食べる のが大事なのです。
将来、自分で健康的な食事量をコントロールできるようになるためには、
子どもの頃から自分にとってのちょうどいい量、必要な量を知っておくことも大切です。
給食ではバランスの良い食事“なにを、どれだけ食べたら良いか”を、
繰り返し伝えていきたいと思います。
(栄養士 伊藤紗世)